こんにちは。このたび「福音のマーメイド」の新メンバーとなりました水ようかんです。よろしくお願いします。
福マメ初の食品メンバーということでね、がんばっていきたいと思います。一応和菓子ということでね、今までの国道とか断層と比べるとまあアイドルっぽいですけどね。あくまで比較すればの話ですけどね。オーディションに合格する意味が我ながらまったくわからなくて。生身の人間不在でどうやってアイドル活動するんだ、っつー話ですよ。でも受かったからにはがんばりますよ。
つるんとした喉ごしで、あなたの冬をもっと贅沢にしちゃうぞ。なんて。
さて、「ようかん」って聞くと、皆さんはいわゆる「練りようかん」をイメージすると思うんですけど、どうですか? あの、ずっしり小豆詰まってる感があるやつ。武器として使うとそこそこダメージ与えられる奴。その練りようかんと水ようかんの違いなんですけど、皆さんご存知です?
まあ、一番の違いは水分量です。そのまんまですけどね。寒天が多めなのが練りようかん、水分が多めなのが水ようかんです。だから水ようかんは、あんまり武器としては向いてないですね。グチャってなっちゃう。グチャって。ぶつけられた側も、ちょっとベトつくくらいで。全然ダメージない。
……えーと、なんの話でしたっけ? あ、そうそう。
水ようかんって、涼しげなイメージのあるお菓子ですから、夏に食べるものと思われてますけど。実は福井では、冬に食べるのが常識なんです。
お、この喋り方、ローカル番組のリポーターみたいですよね。オファーありませんかね。いい仕事しますよ。むしろリポートされる方なんですけどね。食べられる側の存在なんですけど。
他の地域の考え方だと。夏に食べるものだから、当然傷みやすい。だから日持ちするために糖度を高くしたり、つなぎや添加物を入れたりするんです。
これが、福井では違うんです。余計なものを入れない。入ってないから日持ちしない。だから冬に食べよう、という理屈なんです。なんか、良いですよね。風情があって良くないですか? この考え方。まあ、食べられる側がどうこう言うのもなんですけど。
じゃあ、最後にようかん豆知識。
ようかん、って漢字で『羊羹』って書くんですけど、元々はその名の通り、羊のお肉を使ったスープのことだったんですよ。中国発祥の料理なんですけど。それが日本に伝わった時に、肉を食べちゃいけないお坊さん達が、『羊肉の代わりに小豆を使う』というかなり強引な代用レシピで日本に広まったのが、今日のようかんの原型なんだそうですよ。
って、ウィキペディアに書いてあった。勉強になるね。
さて、そろそろお時間のようですね。
さて、福井発ローカルアイドル「福音のマーメイド」ですけど。これからの活動は、そんなに甘いもんじゃないと思いますけど。ようかんだけに。でも、型にはまらないようなアイドルになりたいですね。ようかんだけど。
もっとみんなに愛されるアイドルを目指すため、あんを練ってみましょう。
ようかん、だけにね。
……以上、「福音のマーメイド」の1期メンバー、水ようかんでした。今後も福マメをよろしくお願いします。それじゃ、ばいばーい。ちゅるんちゅるーん。